君との時間は・・・
「あ、うん。まだ買ってもらってないだけ。そろそろ買ってもらおうかなって。」


「俺、携帯にこのキーホルダー付ける。笑美も携帯買ったら携帯に付けてや!」


「わかった!絶対そうする!」


笑美の顔がめちゃくちゃうれしそうに笑う。やっぱり・・・笑美には笑顔が一番似合うねんな。


もうすでに、俺は幸せの真っただ中。


「恵?」


「ん?どないしたん?」


「ありがとね、お揃いで買ってくれて。」


「当り前やろ。お前は俺にとって大切な人なんやし。それに・・・」


「それに?」


笑美は今幸せやって思ってくれてるん?もし、今幸せやないって思ってるんやったら・・・


「笑美を幸せにしたいんやし!」


これから笑美を幸せにしたる。今も、幸せやって思ってくれてるんやったら、もっと幸せにしたる。


俺が、な。クマにも、手伝ってもらうかもしれへんけど、まずは俺が、笑美を幸せにすんねん。


今日はこの店だけで帰らなあかん時間になった。笑美を家まで送る。もちろん手は繫いで。


笑美の家の前についた。けど、家に着く前から笑美の顔は・・・


「そんな寂しそうな顔すんなや?また明日学校で会えるやろ?」


「うん。そうだよね。」


「それに、今日はこのクマも買えたんやし。」


初デート。お互いドキドキやったと思う。けど、メッチャ楽しかった。


確かに、ここでバイバイは寂しいけど、また明日も、明後日も会える。これからずっと。一緒に。


「そうだよね。今日のデートすごく楽しかった。ありがとね、恵。」
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