君との時間は・・・
完全に春登も知恵の波にのまれてもうた。多分もぉ手遅れ。けど、どうにかして抜け出さんと・・・。


「春登くんは恵と友達?」


「う、うん。そうだよ。」


「そんな話方しなくてもいいのにっ。いつも通り話していいよ。」


「え?いや、これが僕のいつも通りの話方なんだけどな。」


「違う。僕じゃなくて、俺、って言うでしょ。それと、もっとクールにしゃべる。」


「っ・・・。すごいね、さすが調べが早い・・・。」


「あら、私のこと知ってるんだ。なぁんだ。恵も?」



「・・・」


「恵も知ってる。昨日教えたから。」


「そぉなんだ。教えてくれたらよかったのに。恵~。付き合ってよっ。」


「無理。」


「なぁんで。いいじゃん、あんな女より知恵の方が全然かわい」


「お前なんかと比べもんになんねぇよ!」


俺の怒りが一気に上り詰めた。知恵の顔が引きつったのがわかった。多分今の俺の言葉が気に入らなかったんやと思う。


けど、俺ちょっと天才。このままの雰囲気やったら・・・逃げれる。


「お前みたいなお嬢さんと笑美は比べもんにならん。」


「当然でしょ。私の方が可愛いし美人だもの。」


「ちゃう!笑美の方がお前より断然可愛ぇって言うとんねん!そりゃ、お前の外見に惚れる奴はおるやろな。」


俺のその言葉を聞いて余計に不機嫌気味になる知恵。それでも俺は言葉を続ける。


「けど、性格はドが付くほどのブスや。」


その言葉を聞いて、笑美の笑顔が完全に消えた。今度は怒りに満ちてる。女って怖いな。


「春登、行くで。」
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