君との時間は・・・
でも・・・この時の俺は・・・もう答えを決めていた・・・。


自分がどうするべきなんか。どういう返事をするべきなんか。


俺は、校門へ向かった。そこにはすでに真希の姿があった。


「すまん。待たせてもぉたな。」


「あ!いや、待ってない!待ってないよ!」


「で・・・いきなりやけど・・・。告白、メッチャ嬉しかった。」


その言葉を聞いた女の子の顔が、少し明るくなったんが分かった。でも・・・。


「せやけど、付き合われへん。」


俺はそんな女の子の顔を、また一瞬で曇らせてしまう。


「・・・え?・・・なんで?」


「俺・・・あんたとは付き合われへん。」


「なんで?!ここに来てくれたのに?なんで?」


「ここに来たんは、俺の気持ちをちゃんと伝えなあかんと思ったからなんや。」


「・・・気持ち?」


「おれ、」


この時の俺は何であんなにはっきりと言えたんやろ・・・。わからへん・・・。


けど、さっきの海翔を見たとき、幸せそうなあいつのあの笑顔が俺の頭の中を


ずっとチラついてた。海翔と海翔の彼女を見て思ったんや・・・。
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