君との時間は・・・
「そぉやろ。逃げられへんと思う。絶対な。」


その場しのぎで逃げられたとしても、多分またそのあとも・・・同じことの繰り返しや。


それやったら、逃げへんほうがえぇんかもしれへん。知恵の怒りをあおるだけやと思うし。


「とにかく、様子みよう。これからどうなるのか。今は、笑美に知恵の存在がバレないようにするのが優先的だと思うし。」


「そうやな・・・。様子、みよか・・・。」


今はそうするしか・・・ない。




そして、また次の日、昨日は結局あれから何もなかった。


今日は、どうなんやろか。学ランに手を通し準備をする。


学校に向かう途中に春登に会うて、一緒に学校に行くことにした。


まぁ、ある意味計画的な感じや。春登と一緒におったら何とかなるかもしれへん、みたいな。


けど、逆効果やった・・・。


「恵と、春登っ。」


「すでに呼び捨てですか・・・。」


「ってかなんなん。もぉ用ないねんけど。」


「恵たちになくても、私にはあるの。」


知恵は話を聞かな、校舎には入れさせへんって感じで俺らの前に立つ。


こんなんされたら聞くしかないやん!


「・・・はよ言えや。」


「ごめんなさいっ」


「・・・?」


はい?何て言うた?今、ごめんなさい、って言うた?


「調子にのりすぎてごめんなさい!」


知恵は、俺と春登に頭を下げた。いや、これ傍から見たら俺らがイジメてるみたいやん。
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