君との時間は・・・
俺の中でもケリ的なものはついた。それに、多分知恵の中でも何か終止符的なものが打たれたと思う。


徐々に俺らの教室に近づいていく。手は繫いだままやけど、この手を離すべきか離さへんべきか、今の一番の問題。


そして、教室に着いた。ドアを開けたらまた新しい1日が始まるような気がした。


ガラガラ――


手は繫いだままやったけど、そのドアを開けた向こうから一斉に俺らに視線が送られてきた。


今日は新しいスタートの日、やな。


「あ、笑美ちゃん!おはよう!」


教室におった一人の女子が笑美に向かってそう言った。


「もう体大丈夫?」


「今日からまた一緒に勉強しような!」


他の女子も、時には男子も。って、男は余計なんやけど。


まぁ、今回は許したろか。笑美も・・・!?


「みんな・・・ありがとうっ。」


メッチャ涙目な笑美を見て、なんか・・・笑いが込み上げてきてもうた。


よう泣くな。うれし涙、か。よかったやん、笑美。


そして、俺はポケットからあるものを取り出す。


「しゃぁないな。拭いたらええんちゃう?」


笑美は覚えてくれてるやろか。と、思った不安もすぐに消えた。


あ、多分覚えてくれてたんやろなって思えるくらい嬉しそうやった。


ま、あくまで俺の想像やけど。当っててほしいな。


それからの時間はあっという間ってくらいにあっという間やった。


朝から色々あったけど何とかこれで問題は解決したし、これからは幸せには日々が始まる!


そう思って油断したんが間違いやったんやろな・・・。

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