君との時間は・・・
放課後、笑美と帰る約束はしてたんやけど一つだけ気になることがあって廊下を全力で走った。


気になること。まぁ、朝の件なんやけどな。


走ってる途中に向かいの廊下を歩いてるあいつを見つけた。


「おった!知恵!」


「・・・!?恵!」


なんで!?って顔してる知恵を呼び寄せて、話し始める。


「な、なに?」


「おう。あんな、一つ聞きたいことがあってな。」


「どうぞ?」


「知恵、俺がお前のこと嫌ってると思ってるやろ?」


「・・・だって、今まで散々恵に迷惑とかかけちゃったし、朝だって・・・あんな感じになっちゃって・・・」


「確かに大騒ぎになってたんは最悪やった。」


「・・・ごめんなさい。わざわざそんなこと言いに?」


「や、ちゃう。俺、別に知恵のこと嫌いなわけやないねん。その誤解を解きに来た。多分俺が知恵のこと嫌ってるって思ってるんやと思って。」


「えっ!?・・・な、なによ、それ。」


「まぁ、知恵も好きやけど友達としてな。恋愛対象難は笑美だけやからってこと。」


「・・・なんだ。チャンス巡ってきたのかと思ったじゃない。」


「あほっ。笑美一筋の俺が簡単に他の女に変えたりなんかせぇへんって。」


「っふふ。そうだね・・・。そこが・・・」


「・・・?なんや、そこが。」


「恵、幸せになってよ?もし、幸せになれなかったら今度こそ、私の彼氏になってもらうからね!」


「話を濁されたような気がするんやけど・・・」
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