君との時間は・・・
そっと封筒から手紙を出して、紙を開く。


そのとき、フワッと風が俺の隣を通り過ぎたような、隣に来てくれたような・・・そんな気がした。


そして、俺は笑美に向けて、その手紙を読む。




DEAR:笑美


笑美、俺、卒業できたで。褒めてや?


笑美が隣にいてくれてたらどうやって褒めてくれたんやろ。


あの最高の笑顔で「おめでとう」って言ってくれたんかな。


俺やったら、そうしてたかもな。笑美がどっかの大学に合格してたらの話な?


まぁ、笑美やったら当然のことやったかもな。


それでも、俺はめっちゃ喜んでたと思う。


笑美は、俺のこと、褒めてくれた?そっちでも。


これから俺、どうやって前に進んでいったらえぇんかな。


いまだに進めてへんような気がする。けど、きっといつかは進める、はずやな?


笑美、俺、笑美以外の人を好きになれるんやろか。


笑美以上の人なんかいてるんやろか。笑美は俺にどうしてほしいかな。


このまま笑美のことずっと好きでもえぇか?嫌か?また・・・教えてや。


笑美、いつか俺に会いに来てくれへんかな・・・。俺、待ってるから。


ずっとずっと待って、俺が限界になったら俺から笑美に会いに行く。


けど、俺は待つつもりやから。いつまでも、その時が来るまで。
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