君との時間は・・・
見物て、あの見物?でも、あれしかないやんな。


「うん。見物。楽しそうにしてるみんなを見てるだけよ?」


やっぱり?せやけど、そんなん何がおもろいねんな?


「私は、あの中には入れないから。」


まるで俺が思ってたことが分かってて、答えたように話してくれる君。


「なんで入られへんねや?一緒に話でもしてきたらええのんちゃうん?」


「・・・私この学校に知ってる人も、友達もいないから。」


そぉなんや・・・。入学当初の俺みたいやな。今は・・・春登がいてくれてるけど。


「なんや。俺と一緒やん。」


「・・・あなたも?」


少しだけ首をかしげながら言う君に、この高校に受かったのが俺だけやったことを話した。


それやのに・・・君は「私とは違う」って言うた。何がちゃうねん?って気持ちと


もぅひとつ・・・俺は・・・聞かずにはおられへんことがあった・・・。


「・・・なんで・・・いっつもそんな顔すんねん・・・。」


うつむきっぱなし、しゃべらへん、笑わへん・・・。いつも・・・悲しい顔しかせぇへんやん・・・。


前を向いたら、話したら、笑ったら、絶対可愛い人やのに。もったいないやん・・・。


って、そんなことを思てたら・・・


「ねぇ?・・・あなた私と同じクラス?」


「え!今更かいな。」


思わず即答。って・・・覚えてくれてへんのやな。ちょっと、いや、かなりショックやな・・・。


でも、ちゃんと誤ってくれるねん。しっかりした子やな。ホンマに俺と同級なん?


えらい違いやな。
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