君との時間は・・・
俺も、嬉しかったんや。


「私に・・・友達ができた・・・」


俺にもまた友達ができた。俺の頭ん中は、幸せでいっぱいやった。


けど・・・君が泣いてるのを見ると、少しだけテンションが下がったんや・・・。


もぉ泣かんでええやん、って言うたのに君は、涙が止まらない、って・・・。


けど、俺は苦手やから・・・。女の子が泣いてるんは・・・。せやからこうするしかなかったんや・・・。


ハンカチを取り出して、君に渡した。


「拭いたらええんちゃう?」


って言うて。でも、君はまだ泣き止まへんかった。せやから・・・俺は・・・


「あ、休み時間終わりやし!教室戻らな。先帰るで?」


って言うたんや。・・・逃げたかったんや。俺、弱虫やんな。


「ハンカチは・・・」


って言うて悩んだ。返してもらうのも・・・今やったら・・・あ!


「あ、放課後!放課後にまた話ししよや!そんとき返してや!ほな、先行くで。」


俺にしては、えぇ考えやったと思う。もっと話がしたいんはホンマやし。


返事聞かずに走って教室に向かってもうたけど、これで放課後にあの子が来てくれるのを信じたいねん。


一種の賭けやな。友達・・・やし、きっと大丈夫や。


俺、よぉ頑張ったで!話ができた!それだけで、今日の俺100点や!



そして・・・帰り際に返ってきた数学のテストは・・・44点やった。


・・・4並びやぞ!「し・合わせ」や!・・・無理やりやけどな。
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