君との時間は・・・

電話・彼氏

『笑美って、笑顔が美しい。確かにその通りやな。』


・・・俺、よぉあんなこと言えたな。今考えただけでも顔が熱くなってるんが分かる・・・。


結局あの後・・・


「あ!俺これからバイト行かな!」


バイトなんかしてへんけど、どうにかしてあの場から離れたかったんや。


楽しかったんやで。せやけど、恥ずかしさの限界が俺を襲ってきててん。


それに夕方やったし、そろそろ帰らな笑美の親御さんを心配させてもあかんかったし。


笑美も最後には、楽しかったて言うてくれたんやし。


で、「また明日」って帰ってきたものの・・・やな。疲れたわー。


今日一日、俺メッチャ頑張ったやん?笑美と話しただけやったけど、メッチャ楽しかったし、嬉しかったしな。


ホンマ、頑張ってみてよかったわ。まぁ・・・恥ずかしいこともメッチャ言うたけどな。


笑美はどんな風に思ったんやろ。


そのとき・・・


ピピッ、ピピッ、ピピピッ―


ケータイが鳴り出した。せっかく余韻に浸ってるところやったのに。


『もしもし。』


『あ、恵。僕だけど。」』


『なんや、春登か。どないしてん?』


『恵、今日さ・・・』


俺は春登の言葉を聞いて、危うくケータイを手から落とすところやった。


『放課後に、山本さんと話してたよね。』
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