君との時間は・・・
「僕も、山本さんと話してみたいんだけど!友達になりたいな。」


笑美と・・・話す。・・・嫌や。そんなん、嫌やねん。けど・・・


ただ、話すだけやんな。それやったら・・・別に俺がどぉこう言うことやないもんな。


笑美に友達が増えるきっかけを・・・作れるんやんな。・・・それに


笑美とかかわるな、なんて言われへんし・・・。笑美は・・・まだ俺のもんちゃうねんから。


「恵?」


「お、おう!聞いといたる。」


「ホントに!やった。ありがとう、恵。」


ありがとう・・・。ホンマは・・・ホンマはっ!



只今の時間、8時50分。1時限目が始まる10分前。


笑美は・・・相変わらず一人でいてる。今・・・やんな。


「春登。」


「あ、はぃ!」


笑美に・・・俺以外の男なんか見てもらいたいわけ・・・ないねん。


せやけど・・・っ


「なぁ!」


「え?!あ・・・恵。」


「なぁお前今日もあの木の下に行くんやろ?」


少し黙り込む笑美。・・・笑美・・・


「なぁ!聞いてるん?」


「え、あ、うん。い、行く・・・。」


俺・・・顔引きつってへんよな・・・
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