君との時間は・・・
「俺らも行ってもえぇか?」


・・・俺だけやないねん・・・


「あ、初めまして。笑美さん。僕春登って言います。」


・・・俺だけ・・・見てほしいって言えたらえぇのにっ。


「あ、はぃ・・・。春登くん・・・。」


笑美・・・あんま、他の男と話さんとって・・・。そぉ思うのに、そんな事絶対言われへん。


代わりに俺の口から出てきた言葉は、俺のホンマの気持ちとは真逆の言葉やった。


「こいつ友達になりたいねんて。せやから俺ら3人で昼休みあの木の下で話でもせぇへん?」


えぇよ、って言わんとって、笑美。・・・頼むから。


「・・・うん。いいよ。」


俺は・・・どこまで我慢できるんやろか。もぉ、後戻りはできへん。俺が・・・弱いから。


春登はと言うと、めちゃくちゃ嬉しそうやった。えぇな、春登は。嬉しいやろな。


笑美と話すチャンスなんやもんな。・・・ほんまは笑美には俺とだけ話してほしいねんけどな。


笑美も嬉しいんやろか。俺以外の男としゃべれるチャンスやもんな。なんや、二人とも


今日がチャンスなんやな。



そして、いつの間にか午前の授業が終わった。これからどんな時間になってまうんか少し不安なんは俺だけやろな。


3人であの木の下へ向かう。あぁ・・・俺帰りたいわ。春登と笑美が話すところ何か見たないし。


せやけど・・・でも、笑美と話したい。


俺・・・どないしたらえぇねん。あぁ!誰か、助け舟出して!


「笑美さんはいつもここで何してたんですか?」


急に春登が話し始めた。それに準じて話し続ける笑美。
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