君との時間は・・・
「まぁえぇやん。キレイなんやし。俺、空好きやねん。でも」


「夕焼けの方が好き・・・?」


「・・・そうやけど。なんで・・・?」


「・・・私も好きだから。」


好き ― って、空がな。でも・・・


「そぉなん!?なんか、うれ・・・。あ、俺もぉちょい筋トレするわ。」


あかん。嬉しいなんて言われへん。笑美と同じ物が好きなこと、めっちゃ嬉しいのに。


なんでか、言われへん。で、話を濁す俺。でも、笑美の顔が少し曇った・・・。


俺、またなんか笑美にしたんやろか・・・と思ったとき。


「な、なんや!?笑美。」


「話があるの!」


笑美がいきなり俺の腕をつかんで話し始めた。けど、俺は今すぐこの場から出たかってんけど・・・。


「話?今やないとあかん?」


「今じゃないとだめなの!」


笑美があんまりにも必死に言うから・・・。


「・・・それやったら聞くわ。」


俺の腕から手を離さへんままの笑美。その笑美の顔がうつむいた。


「・・・笑美?」


名前を呼んで笑美の顔を覗き込んだ。一瞬、目をそらせようとした笑美は、次の瞬間には話してくれてた。


「私、恵のことが好きなの!」


・・・一瞬お、俺の中で時間が止まった。笑美は、今何て言うたん?俺に向かって。


なぁ?・・・それって・・・俺に向かって言うたん?・・・信じても・・・えぇねんな?
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