君との時間は・・・
「関西弁で?」


「ちゃうわ!ちゃんと言うてたけど、俺が話すとこうなんねん。」


「そっか。」


少し笑ってくれた笑美。やっぱり・・・笑顔がえぇな。そう思いながら俺は・・・笑美の頬に触れた。


笑美は少し驚いてたけど、俺の目を見てくれた。せやから、俺も落ち着いて話せたんや。


「それで、俺も火がついた。笑美は渡したくないんやし。」


俺の精いっぱいの、好きの気持ち。うまく届いたんかな。


「俺が勝つ。笑美の為に勝つから。応援・・・してくれるか?」


「・・・はぃ。」


笑美は今にも流れてきそうな涙を目に浮かべて、返事をしてくれた。


ちょっと・・・泣かせてみたいな、なんて思ってまう俺。せやから、ちょっとだけ意地悪。


「・・・笑美は、俺と春登のどっちが好きなん?」


笑美・・・。正直に言ってほしいんやけど・・・何て言うん?


「恵が・・・好き。」


その言葉を聞いて、俺の心ん中ではめっちゃ喜んでてん。でも、実際はちょっと嬉しいくらいの態度。


許してや。俺としては、笑美の前で大はしゃぎするんが恥ずかしいねん。


ただ・・・わがままくらいは言いたいねんけどな。


「よかった。なぁ・・・まだ付き合ってへんけど・・・」


「・・・ん?」


さすがに・・・俺、いきなり引かれたりするかな?


「・・・キスしてもえぇか?・・・勝ちたいから俺に力くれへん?」


「え・・・。」
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