今日から、他人行儀はじめます~仮面王子×天然美少女~
ー真由sideー
ヤバい、ヤバい。
早く帰らないと…
そう思って、焦っていたあたし。
すると、紗江さんが部屋に入ってきた。
「お坊ちゃん、理香様がお見えになっています」
「え?? あ…ヤベッ!!」
珍しく焦っている光康。
「え…理香ちゃん??」
聞き返すあたし。
あ、そうか…
忘れていた。
光康と理香ちゃんが、付き合っていることも。
理香ちゃんに、
光康に近寄るなと言われている事も…
背筋がゾーッとした。
どうしよう…
理香ちゃんにバレたら…
「真由!! とにかくどっかに隠れてろ!!」
「え??」
「事情は、あとで話すから…早く!!」
「う、うんッ!!」
あたしは、光康の部屋にある隠し扉の向こう側に隠れた。
ここは昔、
かくれんぼしてる時に見つけたんだ。
「紗江、もういいぞ。 理香を連れてこい」
「かしこまりました」
紗江さんが、理香ちゃんを呼びに行ったような、
足音が聞こえた。
少ししてから、
「入るわね??」
理香ちゃんが、部屋に入ってきた。