今日から、他人行儀はじめます~仮面王子×天然美少女~
「真由と、あんなことや、こんなこーーーフゴッ!?」
光康のエロ発言を遮るように、パンチ。
「なんで……そんな、エロい事しか言えないのよ」
そう……光康は、
≪頭脳明晰、容姿端麗、運動神経抜群、の完璧人間≫
だと、思われがちだが…失礼…装ってるが、
見ての通り、
≪エロい事しか言えない単細胞馬鹿≫
なんです……
いや~…
人間って、上手くできてるよね…
完璧な人間なんて居ないことを、
光康をもって改めて、思い知らされました。
「真由…痛い…」
泣き目で言ったってダメなんだからッ!
あたしは、その手には乗りませんッ!
「で…?なんで、転校してきたの?」
あたしは、一番疑問に思ってた事を、聞いた。
「ん~…なんつーか…」
言いづらそうに、口ごもる光康。
「家庭の事情……ってやつ?」
「そう…なんだ」
つまり、あたしには、言えないってことね。
じゃ、もう聞かない。
「わかった、もう聞かないね」
「サンキュ…」
光康の家は、複雑な事情がある。
それは、幼馴染のあたしが、一番知ってる。
だから、あたしには、聞く権利無いってこと。