今日から、他人行儀はじめます~仮面王子×天然美少女~
*第4章*
他人生活
昨日から、あたし達は、他人になった。
必要以上に、近づかないし、話さない。
保健室から、帰ってきたあとから、
光康とは、話していない。
…ちゃんとやってくれるか、心配なんですけど…
そんな、不安を抱えての、
他人生活、二日目。
「真由、おはよ~!」
「おはよう」
「今日は、体調大丈夫?」
「うん!」
教室に入るなり、美優が、声をかけてきた。
相変わらず、可愛いなぁ…
そんな事、思いながら、自分の席へ。
机に鞄を置いたとたん。
キャァァーーーーーっ!!!!!
ヤツが黄色い悲鳴と共に、教室に入ってきた。
柔らかい笑みを浮かべて、女子の歓声に応えてる。
その姿は、まさに、王子様って感じ。
でも、騙されないで!! アイツは、≪エロい事しか言えない単細胞≫。
そう、心の中で、皆に訴えてみるが、
当然のように届かない。
すると、光康と目が合ってしまった。
慌てて逸らしたけど、時すでに遅し。
あたしと、目が合った瞬間、鼻笑いしやがった。
ム、ムカつく~~~~!!
あたしは、思いっきり睨み返してやった。
…が、全く効いていない様子で、
あ! こっちに向かってくる…!
ど…どうしよぉ…
あたしが、ウロウロしているうちに、
光康が、あたしの場所まで来た。