今日から、他人行儀はじめます~仮面王子×天然美少女~

教室に戻ると、女子に囲まれ身動きがとれなくなった。

そして、質問攻め。

「なぜ、抱きしめたんですか?」

「付き合っているんですか?」

「お二人は、どのようなご関係で?」

など、聞かれたが、さっきと同じようなことを言った。

実を言うと、女はあまり好きじゃない。

香水くさいし……それに、うるさい。

今だってそうだ。

なんで、俺と真由の関係をお前らに言わなきゃいけないんだって、
めちゃくちゃ思う。



長い質問攻めがおわり、

ようやく席に着く。

「さすが……学年の王子様」

そんなこと言って、俺の隣の席に座った男。

「…湯川…」


「よっ」

 
湯川 直輝 (ゆがわ なおき)

成績優秀、スポーツ万能、容姿端麗……

まぁ…俺の表の時のようなヤツだ。

コイツ自体、モテモテで、よく女子に囲まれてる所を見る。

「何の用ですか?」

基本、男子だからって、敬語をやめたりしない。

すると…

「俺の前でも猫かぶる気?」

そんな事を言われた。

「いきなり、どうしたんですか?」



「良いって、良いって、俺の前では、普通にしなよ」

コイツ…人の話し聞かないヤツだな…

そんな事を思っていると……

「俺だって、かぶってるぜ? ね・こ」

可愛く言ったつもりなのか…??


キモ…吐き気がするぜ…




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