今日から、他人行儀はじめます~仮面王子×天然美少女~
耳元で甘く囁かれる。
同時に、体の力が抜けて、
地面に崩れ落ちてしまった。
「もう、降参…?」
涙目でキッと睨みつける。
「まだ、序の口だよ…」
そう言って、光康の顔が近づいてくる。
「ん…ぁ…はぁ…」
あたし、キスされてる。
前したようなキスではなく、
舌と舌とが絡み合うようなキス。
「ン…はぁ…み…つや…」
息が苦しくなり、
光康の胸板をドンドンと叩く。
でも、やめてくれなくて…
「ん!?」
意識を失いそうになった時、
光康の口から、空気が送られてきた。
ビックリして、バッと離れる。
そこには、ニヤリと妖しい笑みを浮かべた光康がいた。
「キモチ良かった…?」
そんな事、聞いてきた…。
「こンの…変態親父~!!」
ードガッ…
渾身の一発をくらわせて、
あたしは、全力でその場から逃げた。