今日から、他人行儀はじめます~仮面王子×天然美少女~
全力で走ったから、息が切れてる。
「はぁ…はぁ…」
顔は、涙でグシャグシャ。
なんで、あんなことするの…?
あたしの、心はもう崩壊寸前。
「……真由?」
名前を呼ばれ、振り向くとそこには、
直輝が居た。
「やっぱり、そうだ」
「直輝……」
「うわッ…真由泣いてんの?」
アタフタする直輝に思わず、笑ってしまう。
「真由…こっち」
そう言って、連れていかれたのは、保健室。
「落ち着いたか…?」
「うん……ごめんね…?」
「いや……」
沈黙。
先に口を開いたのは、直輝だった。
「言いたくなかったら、言わなくてもいいけど…何があった…?」
そう、聞かれると思ってた。
「俺で、良かったら話して…?」
「うん…」
あたしは、理香ちゃんの事、光康にキスされた事、
自分の気持ちがわからない事…
全てを、直輝に話した。