選ばれる彼女
「智美とここに来れたことを、神様に感謝したよ」




「本当?」




「智美は?」




「わ・た・し・の・ね・が・い・は」




智美はわざとらしく言葉を区切りました。




「私の願いは?」




「ひ・み・つ」




優太は少し、智美がうっとうしくなってきました。




「俺、そろそろ帰るね」




「あ、待って待って。私、水あめ食べたい」
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