F"ur Elise
「仲良くするのはよかったんだ。

だけど、依存されたくなくてねぇ…

現に俺には彼女がいるし

お互いよくないと思って

メール、避けていったんだ」


夜まで葛西先生の家で一緒に勉強したりしていたのは知っていた。

きっと、葛西先生も湯川先生の気持ちに気付いてしまったのだろう。


私は、湯川先生も葛西先生も間違えた事は言っていないと思う。

湯川先生の日記は消えたが、それを見た生徒達が噂をたてて葛西先生から一歩距離をとるようになった。

「先生、私は先生を信じています。人の噂もなんたらって言うじゃないですか。きっと大丈夫ですよ」

と言うと

「ありがとう」

と、先生はいつものように優しく笑っていた。
< 51 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop