桜花~君が為に~
沖田本人といえば
まるで悠輝が土方を止めることがわかっていたかのように
句集を懐に隠して
のんびりとご飯を口にしていた
「俺が沖田さんから句集を取り返しておくので
兎に角土方さんは先に着替えてください」
押し進もうとする彼の体を必死に止めながら
そう言い放つ
実際、今の彼の姿は酷い物で
寝癖では寝た髪に着崩れた寝間着
鬼の副長の威厳を一切感じさせないものだった
「ちっ…」
自分の今の姿に気づいたのか
土方は舌を打つと乱暴に襖を閉めて部屋を出て行った
「ぁ~怖かった」
「んだ平助びびってたのかぁ!?」
「そう言う新八も相当びびってたけどな」
張り詰めていた空気が緩み
皆が盛大なため息をつく
いつもと変わらない彼らの様子に
悠輝は安堵するものの
反対に何処か悲しい気持ちにもなった
一つ空いた山南の席が
やけに目立って見えた
まるで悠輝が土方を止めることがわかっていたかのように
句集を懐に隠して
のんびりとご飯を口にしていた
「俺が沖田さんから句集を取り返しておくので
兎に角土方さんは先に着替えてください」
押し進もうとする彼の体を必死に止めながら
そう言い放つ
実際、今の彼の姿は酷い物で
寝癖では寝た髪に着崩れた寝間着
鬼の副長の威厳を一切感じさせないものだった
「ちっ…」
自分の今の姿に気づいたのか
土方は舌を打つと乱暴に襖を閉めて部屋を出て行った
「ぁ~怖かった」
「んだ平助びびってたのかぁ!?」
「そう言う新八も相当びびってたけどな」
張り詰めていた空気が緩み
皆が盛大なため息をつく
いつもと変わらない彼らの様子に
悠輝は安堵するものの
反対に何処か悲しい気持ちにもなった
一つ空いた山南の席が
やけに目立って見えた