桜花~君が為に~
その結果わかったのは


『祇園祭の夜に御所に火をかけ
考明天皇を長州に移し、
同時に御所に駆けつけた松平容保や公家を討ち取る』


という、恐ろしい
彼らの陰謀だった。

近藤さんは
すぐに私たちに命令した。
今夜新撰組は池田屋に突入すると

「今日の戦い、行くんですか?」
「嗚呼、もちろんだよ。
悠輝もきてくれるよね?僕の右腕なんだから」
「もちろんです」
「頼りにしてるよ」

変わらずニコニコと
笑い続ける沖田さんに
少々いらつきながらも私は
何処か、
彼に頼りにされたことが嬉しかった。
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