桜花~君が為に~
なんで、何で私なんかをかばった
私は、貴方を殺そうとしたのに

「…君は、僕を殺すんだろう・・・?
だったら、こんなところで。やられ、てちゃこま・・・るよ」
「沖田さんっ!!!!!!」

ガクリと力をなくした沖田さん
呼吸は細いながらもちゃんとしている。
どうやら、気を失っただけのようだ。

「生き・・・てる」

私はほっと安堵の息をついた。

あれ?
何で私、こんなにほっとしてるんだろ?
この人は、父さんを殺した憎い人なのに・・・










『君は、僕を殺すんだろう?』








荒い息でささやいた沖田さん言葉が
やけに胸に響いた。

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