桜花~君が為に~
「ごちそうさまでした」
しばらくして、粥を食べ終えた沖田さんは
手を合わせてそういった。
「お粗末さまです」といいながら
私はゆっくりと沖田さんを再び布団に寝かす。
それから、空になった鍋と碗を持って立ち上がった。
「それじゃあ、私はこれを治してから
替えの包帯を持ってきますね」
「うん。ありがとう」
微笑んだ彼に答えるように
私も笑顔を見せた。
それから、部屋を後にした。
「ゲホッゲホッ」
悠輝が出て行った部屋の中
沖田は悠輝の足音が遠ざかったのを確認して
体を二つに折り曲げ、激しく咳き込みだす。
「――――…っ」
しばらくしてようやく咳がやみ
沖田は、折り曲げていた体を伸ばした。
手の甲を天井に掲げて
自分の手のひらを見る。
それは少し
朱に染まっていた。
しばらくして、粥を食べ終えた沖田さんは
手を合わせてそういった。
「お粗末さまです」といいながら
私はゆっくりと沖田さんを再び布団に寝かす。
それから、空になった鍋と碗を持って立ち上がった。
「それじゃあ、私はこれを治してから
替えの包帯を持ってきますね」
「うん。ありがとう」
微笑んだ彼に答えるように
私も笑顔を見せた。
それから、部屋を後にした。
「ゲホッゲホッ」
悠輝が出て行った部屋の中
沖田は悠輝の足音が遠ざかったのを確認して
体を二つに折り曲げ、激しく咳き込みだす。
「――――…っ」
しばらくしてようやく咳がやみ
沖田は、折り曲げていた体を伸ばした。
手の甲を天井に掲げて
自分の手のひらを見る。
それは少し
朱に染まっていた。