桜花~君が為に~
「君、あの時いた子でしょ?
物陰でずっと震えてた」
「だ、だったら・・・俺に気づいてたんならなんで、俺も一緒に殺さなかった。
父さんと同じように」

そうだ、この人は笑って人を殺していた。
まるで、命をおもちゃのように扱って。

声が震える。

「なんで、殺してくれなかったんだ、
独りになるくらいなら・・・あの時殺してくれた方が楽だったのに・・・」
「・・・じゃあ、僕も聞かせてもらうけど。
そんなに死にたかったんだったら、何で飛び出してこなかったのさ?」
「そ、それは・・・・」

死ぬことが怖かった?

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