愛の宣告


授業が終わり
あたしはいつもとは違い
一人でそそくさと教室を出た
そして教室に戻る最中
俊哉が追いかけてきた

「源さん!」

その声に振り向くと

「次サボろ?」
と小さい声で呟いた俊哉

あたしはうん…と
頷くしか出来なかった

そして、教科書をしまい
約束した自販機前のベンチへと
走って行った

その時、裕乃があたしを
呼んでいた事にも
気づかないくらいの
勢いで走っていた



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