愛の宣告



ベンチに着くと
俊哉がジュースを
差し出しながら

「どうした?大丈夫か?」

その声にあたしは
思わず泣いてしまった…

「由奈?」

「とし…や…」

そういうと俊哉は
あの時の約束を破って
あたしを黙って抱き寄せた


俊哉の温もりと
心臓のドキドキという
鼓動にトキメキ
いつの間にか涙が止まった

あたしが落ち着きを
取り戻したと分かると
俊哉は話し始めた

「落ち着いたか?なんかあった?」

とあたしを引き離し
顔を除きながら言って
あの笑顔で微笑んだ

「悠と裕乃にね…俊哉と居るとこ見たって言われたんだけど…嘘ついてごめんしか言えなかった」

うんうんと頷きながら
聞いてくれる俊哉に
あたしは思わずキュンとした


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