遠い君と、もう一度恋を。
「逢莉…ごめん…」
「大丈夫だよ。紫音が怪我したらイヤだから…」
「そっか…マジごめん。」
「大丈夫だって!!あの人は月島 愛斗(つきしま まなと)くんって言って、紫音と入れ違いくらいでうちの学校に来た、転入生なんだよ。」
「へー…で、あいつは逢莉のことが好きなわけ?」
「…たぶん。前に告白されたから。」
くそっ!!
あいつ、俺の逢莉に手ぇ出すつもりだったのかよ…!!
でも、逢莉とは別れてたんだ…
俺がこの1年間のことに関してあーだこーだは言えないか…
そんなことを考えていたら逢莉達が乗るらしい新幹線がきた。
「あっ…新幹線来ちゃったね…じゃあバイバイ!!紫音!!」
逢莉の可愛い笑顔を見たら、勝手に嫉妬してた俺の黒い気持ちはスーッと消えていった。
「絶対電話するなっ!!バイトして金貯めて、会いにいくから…っ!!」
俺の言葉に笑顔で頷いた逢莉は新幹線へ乗り込んだ。