空耳此方-ソラミミコナタ-
透をがっちり掴んだおばさんは、三人の方にもきつい視線を投げかけた。
「そこのあなたたちも!!ここは危ないの!さっさと帰りなさい!」
「はーい!」
からからと笑いながら炯斗が適当な返事を返すと、おばさんはまた口を開こうとしたが、透が「いいから早く行きましょう、ご飯冷めてしまうでしょう?」となだめると、しぶしぶながら消えていった。
だが、おばさんの絡みつくような視線はしばらく三人を離すことはなかった。
「ふぅー、やーっと行ったか」
「そうだね」
大人二人が消えていった先を見つめ、やれやれと首を回す。
なんだかわけがわからないが、これはチャンスといえよう。
頑なにここから動かないといってた透。
この穴の奥には何かがあるに違いない。
そう思ったのは炯斗だけではないらしい。
いつの間に行ったのか、穴の入り口から言乃が二人を手招きしている。
【ちょっと来てください。一番奥にすごいものがありますよ】
「うわぉ!何々!?」
意気揚々と洞穴に走っていく炯斗。
その後ろで恵は眉をひそめながらついていく。
透がおいていった大きなランプを持つ言乃の後をついていく。
そして最奥の行き止まり。
その壁をランプが明るく照らし出す。
壁を見た途端、恵と炯斗の二人は、同時に息を飲み込んだ。
「一体…」
「何だこりゃあ……!!」
「そこのあなたたちも!!ここは危ないの!さっさと帰りなさい!」
「はーい!」
からからと笑いながら炯斗が適当な返事を返すと、おばさんはまた口を開こうとしたが、透が「いいから早く行きましょう、ご飯冷めてしまうでしょう?」となだめると、しぶしぶながら消えていった。
だが、おばさんの絡みつくような視線はしばらく三人を離すことはなかった。
「ふぅー、やーっと行ったか」
「そうだね」
大人二人が消えていった先を見つめ、やれやれと首を回す。
なんだかわけがわからないが、これはチャンスといえよう。
頑なにここから動かないといってた透。
この穴の奥には何かがあるに違いない。
そう思ったのは炯斗だけではないらしい。
いつの間に行ったのか、穴の入り口から言乃が二人を手招きしている。
【ちょっと来てください。一番奥にすごいものがありますよ】
「うわぉ!何々!?」
意気揚々と洞穴に走っていく炯斗。
その後ろで恵は眉をひそめながらついていく。
透がおいていった大きなランプを持つ言乃の後をついていく。
そして最奥の行き止まり。
その壁をランプが明るく照らし出す。
壁を見た途端、恵と炯斗の二人は、同時に息を飲み込んだ。
「一体…」
「何だこりゃあ……!!」