空耳此方-ソラミミコナタ-
うわぁ。
さらにげんなりした炯斗はパフェをスプーンですくい、口に入れる。
「それと、さっきから思ってたけど日奈山くん」
炯斗は目を上げ、さらにパフェを食べる。
宇佐目は怪訝な顔でいい放った。
「何で僕に“さん”とか“先輩”なんだい?
僕はまだ春に大学に入ったばかり。つまりキミより年下なはずだよ」
ブフッ!!
炯斗は真顔のまま口の中身を吹き出した。
「うっそマジで?」
眼鏡がパフェの欠片だらけになった宇佐目は顔をひきつらせ頷く。