空耳此方-ソラミミコナタ-
「ついでにチョコレートも1つ下さい」

例のコーヒーを頼んだ男だ。
炯斗はいよいよ驚き、ぎょっとした。

「…スッゲー甘党?つかチョコ好きもいるんだー」

その時、店員がコーヒーをのせたトレーを差しだした。受け取ってカウンター席についた。


少しして、チョコレートの甘党男が1つ空いている炯斗の隣に座った。

「あ、甘党男…」

炯斗は自分のトレーを見る。クッキーにしっかり砂糖が乗っている。

「あーもう、砂糖なくていいって言ったのに…どーしよ、文句言うのもなぁ」

「ん?」

砂糖を落としていると、隣でピクッと反応する声がした。


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