空耳此方-ソラミミコナタ-

言乃は目を少し見開いて炯斗の顔を見つめた。

【私、誰にでも敬語です】

「あ、はーい…」

ちょっと気まずそうに頭をかくと、言乃はクスクス笑った。


何故年を知っていたか?
もちろん、宇佐目の送ってきたプロフィールだ。

昨日年齢のことで衝撃を受けた炯斗。
おかげさまで外見年齢をあまり信じなくなったため、言乃の年齢は何度も確認した。

ぬかりはない!

炯斗は胸中で拳を握った。


< 27 / 374 >

この作品をシェア

pagetop