空耳此方-ソラミミコナタ-
「一件目は一年前。
あの鏡の下の花が備えてあるところ。
あそこで乗用車二台が衝突、片方の車に乗っていた親子三人がなくなったわ。
二件目は三ヶ月前。
一年前のとは丁度反対側にあるあの鏡に車が突っ込んだの。
深夜で人も車もいなかったのが幸いしてケガしたのは運転手だけ。
それも軽症で済んだわ。
三件目が今日のものよ。
それについてはあなたたち目撃者のが詳しいわね」
「それで原因不明って?」
朋恵はファイルをパタンと閉じ、ため息をつく。