空耳此方-ソラミミコナタ-
「うん、お前」
「どんなネーミングよ」
「流石にちょっと…」
女性陣のため息もしれっと受け流す炯斗。
「とりあえず被害妄想は大概にしろ!お前が狙われる理由なんてどこに―」
『あいつがやったんだ!』
「……あ?」
突如聞こえた声に辺りを見回す。
しかし誰もがポカンと炯斗を見つめている。
「今の、誰?」
誰もが押し黙るなかで、朋恵が当惑した表情で言った。
「君…何をいってるの?」