空耳此方-ソラミミコナタ-
見えざるモノ
翌日
昨日、炯斗はそのまま家に帰らされた。
その道中、言乃は「何か見なかったか」と激しく問いただした。
訳がわからず狐につままれたような面持ちで、何かが視界を過ったことだけを話すと、言乃は一人考え込んだ。
そして別れ際に明日も同じ場所に来るように言われ、炯斗は今日もまたトンネルの出口に降り立った。
「…まだ誰もいない…?」
仕方ないので、壁にもたれ辺りを見回す。
昨日、炯斗はそのまま家に帰らされた。
その道中、言乃は「何か見なかったか」と激しく問いただした。
訳がわからず狐につままれたような面持ちで、何かが視界を過ったことだけを話すと、言乃は一人考え込んだ。
そして別れ際に明日も同じ場所に来るように言われ、炯斗は今日もまたトンネルの出口に降り立った。
「…まだ誰もいない…?」
仕方ないので、壁にもたれ辺りを見回す。