空耳此方-ソラミミコナタ-
聞こえざる声
言乃はしっかり頷くと、携帯画面に大量の文字を打ち込んだ。
そのタイピングの速さに二人は舌を巻いた。
【私が解き明かすのは二件目と三件目の事故の内容です。
一件目は警察が調べた通りでほぼ間違いないと思います。
そして、二件目の事故が起きたのは、まず一件目の事故が原因です。
一件目の事故で車二台が衝突し、その勢いのままあの鏡に突っ込みました。そうですね?】
言乃は朋恵に目線を送り、それに気づいた朋恵は驚いた顔で頷いた。
「え、ええ。そうよ」