空耳此方-ソラミミコナタ-
【そのせいで鏡の支柱が傾き、鏡がトンネルを向きました。

そして深夜。
車が通った時に、ヘッドライトが鏡に映りこみ、反射して運転手さんの視界に入ったんです】

「ちょい待ち!」

炯斗は言乃に手のひらを出して言った。

「おかしくね?何であの一台だけが事故を起こしたんだ?」

「確かにそうね…それに、そうなったからってそう事故を起こすものかしら?」

朋恵も不審げに言乃を見つめて腕を組む。

【それは簡単に説明がつきます】

事も無げに言う言乃を見て、二人は顔を見合わせた。

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