空耳此方-ソラミミコナタ-
言乃の目は驚き見開かれている。
「俺、聞こえたんだ。
最初はトラックが突っ込んで俺が庇ったとき。」
どこかにぶつけたのか、『いつつ…』と言っていた。
「次は俺が宇佐目をトシオって初めて言ったとき」
『流石にちょっと…』
「あとは今日俺と会った時とともちーが“偶然”って言った時だ。
そこは小さくて聞き取れなかったけどさ」
炯斗は頭をかいて横目で言乃を見る。
言乃の目は驚き見開かれている。