何度忘れようとしても
師走は、せわしなくてあっという間に毎日が過ぎていった。
仕事納めの日は、取引先への挨拶周りを明るいうちに終わらせて15時にはもう会社に戻ってきていた。
それから少しだけ社内の納会に顔を出し、例の若手グループと一緒に会社を抜け出した。

早めの時間だったので、特に予約も取らず藤田ちゃんの提案で私たちは駅の近くの海鮮がメインの落ち着いた居酒屋に入った。
時計を見るとまだ17時半で、こんな早い時間から飲める事をみんなで喜んで乾杯した。
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