何度忘れようとしても
私は何て答えていいのか少し困ったけれど佐伯くんはいたって堂々としていた。

「スープカレー作るんですよ。井川さんが食べたいって言うから」

「スープカレー?佐伯くんが作るの?すごいね、井川ちゃんいいな。美味しいの作ってもらってね」

和泉さんも大人の反応をして笑ってくれたので私はなんだかホッとした。

「ご主人お大事にしてください」

「ありがとう。また明日ね」

和泉さんとはそこで別れて、それから2人で私のマンションへ帰った。




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