何度忘れようとしても
会社へ戻ると20時半だった。
私は荷物を置いて、すぐに倉庫に向かった。
向かう前に2部の方をチラッと見たけれどやっぱり佐伯くんは居なかった。

誰も居ない倉庫はひんやりとして静かだった。
私のスペースとなっている棚は想像以上に要らない物が多く、私は自分に呆れながら倉庫の隅のゴミのコーナーまで何度も往復した。

そしてファンデーションをセットする什器を捨てようか迷っていたら、突然倉庫のドアが開いて佐伯くんが入って来た。
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