何度忘れようとしても
地元から離れてしまえば、新しい人生が始められると思った私は、誰一人知り合いの居ないこの都会で、新しい仕事を覚える事だけに集中した。

しかしなんとも思いがけず、私と孝昭は再会してしまった。

その年の大晦日、実家に帰った私は、地元の友達と夜飲みに出かけた。

その店に、孝昭も偶然飲みに来ていたのだ。


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