何度忘れようとしても
そんな事を考えているうちに、佐伯くんはドーナツを選びお礼を言うとさっさと自分の席へ戻っていった。

私はしばし見ていた良い夢から覚めてしまった時のように、無理矢理自分を現実に引き戻す。

急いで作業をこなさないと、あっという間に終電になってしまうのだ。

ドーナツを数分で食べ終えると、気合いを入れて回収してきた商品のチェックを始めた。

真っ暗な窓の外は今日も綺麗な夜景が広がっている。












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