どうしても。
この日を境に、彼と私は愛し逢うようになっていった。



彼との甘い情事が終わると決まって私は涙を流す。


「ごめんなさい。いつも泣いてばかりで。でも、翔に抱かれれば抱かれるほど、苦しくなるの。私が好きになればなるほど翔の家族を悲しませてる…。でもこの気持ちを抑えることなんて……出来………ない………の。」


狭いソファーに二人寄り添って抱き合う。事が終わっても…。

彼の腕がより一層強くなる。



「ごめんな、俺の我が儘なんだ。恋にこんな苦しい思いをさせて。でも信じてほしい。俺は恋を愛してる。恋を離したくない。誰にも渡したくない…。」




また、愛しあう。いつ別れが来てもいいように。



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