本と私と魔法使い
ー…

結局、校内で和泉を避け続けていいたため、気付けばどっぷり日が暮れてしまっていた。
校門から出たところで、千亜に会った。

「あれ?千亜、まだいたの…?」

「うん、…まぁね…。ちょっと、健くんを避けてたらねー」


私と同じような理由…。

「なんで笹木を避けるのー?」

「…んー、強いて言えばね、私が今は健くん以上に想いを返してあげられないから…かな」


頬をかきながら、千亜は首を傾げて言った。

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