本と私と魔法使い
私の手を掴んで歩いていく、その動作があまりに自然で。静まっていた心臓が鳴り出す。てか、手汗かきそう。
私は適当に会話しようと和泉に聞いた。
「で、どこ行くの?」
「ま、気にすんな」
そうっすか。
「電車乗るけど、手持ち金いくら?」
「え、あんま持ってきてないよ…てか、行く場所も知らないのにあるわけないじゃん」
「ま、いーや。俺が出す」
手を握っているのは無意識なのか…。
離しがたいなんて、前だったら思うはずないのに。
私たちは家から徒歩10分くらいの森北駅で電車に乗り5駅先の朝日駅で降りた。
私は適当に会話しようと和泉に聞いた。
「で、どこ行くの?」
「ま、気にすんな」
そうっすか。
「電車乗るけど、手持ち金いくら?」
「え、あんま持ってきてないよ…てか、行く場所も知らないのにあるわけないじゃん」
「ま、いーや。俺が出す」
手を握っているのは無意識なのか…。
離しがたいなんて、前だったら思うはずないのに。
私たちは家から徒歩10分くらいの森北駅で電車に乗り5駅先の朝日駅で降りた。