本と私と魔法使い
「私が王子に従っているのは彼が人より美しいからです。それ以外の理由なんてありませんし、必要もありませんの」
顔だけ宣言された和泉は微妙な顔をしている。当たり前よね…
「ですから、あなたなんて私の目に映したくはないんですけれどね…」
ん?
私、失礼なこと言われてるよね…?
「ちょっとっ!!失礼じゃない?」
「あら、鈍いです。そういうば、頭もお悪いんでしたね。お可哀想」
アイリスは完璧な微笑みを溢す。
「…なによ?このとし…」
言おうとすると、びゅっと素晴らしい勢いでナイフが飛んできた。
…危な…