本と私と魔法使い
「なんで、素を隠してんのよ?…一人称も違うし、確かに王子面のが優しくて、良いかもだけど」



父親にも、王子面ってやりすぎじゃない?



「…そっちのが、自分のために動く人間が多くて助かるんだよ。それに、…」



「女に困んねぇんだよ」


笑って、私に囁いた。
っ!!コイツはっ!!



「最低。寄んないでよ!!ケダモノがっ!!」

「心配されなくても、女にうえてねぇって言ってんだろ…まぁ、頼むんだったら抱いてやるよ」



その台詞に顔が熱くなった。息を吸い込んで言った。


「やっぱり最低!!」


無駄に顔が良いからって、どきどきするな、私!!

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